頭痛

Headache

頭痛の種類

頭痛は大きく分けて2種類細かく分けると367種類もあります。
今回はそのうち、大きく分けた2種類をご紹介します。

一次性頭痛

一次性頭痛は、重大な脳の疾患ではありません。
代表的な例は、片頭痛緊張型頭痛群発頭痛です。

  • 片頭痛
    時々、発作的におこる日常生活を困難にするような強い頭痛。
  • 群発頭痛
    毎年同じ時期に1-2回程繰り返し出現する、耐えがたい激痛。
  • 緊張型頭痛
    強い頭痛ではないが、だらだらと続く頭痛で比較的動くことができる頭痛。

二次性頭痛

原因を取り除けば頭痛が消失する可能性がある一方で、くも膜下出血脳腫瘍など命に関わる病気の場合もあります。

  • 50歳以降に出てきた頭痛
  • 突然発症した頭痛
  • 増悪傾向の頭痛
中でも突発し(何時何分に出現した)、今までに経験したことのない頭痛というのはくも膜下出血など一刻を争うものです。迷わず、すぐに病院へ行きましょう。

もの忘れ・認知症

Dementia

65歳以上の
有病者数
602
602
万人 (2022年)
世界の
有病者数
5,500
5,500
万人 (2022年)

めまい

Dizziness

めまいの種類

めまいにも、さまざま種類のめまいがあります。
ぐるぐる回る『回転性めまい』、ふわふわする『浮動性めまい』、立ち上がった時などに目の前が暗くなって意識が遠くなるようなめまいの『眼前暗黒感』などがあります。
めまいの主な原因は、『耳(内耳)』と、『脳(小脳や脳幹)』に起因するものが多いです。

めまいの原因

めまいの主な原因は、『耳(内耳)』と、『脳(小脳や脳幹)』に起因するものが多いです。
ここでは、その代表的な原因の二つをご紹介します。

耳(内耳)

  • 良性発作性頭位めまい症
    最も多いめまいの原因です。
    耳石という部品の一部がはがれて三半規管の中に落ちてしまうために突然発症しますが、おおよそ1分以内に収まります。
    治療法は、頭を動かす体操(Epley法など)で、耳石を三半規管から追い出します。
  • 前庭神経炎
    内耳から脳へつながる神経(前庭神経)に炎症を起こすことによるめまいです。
    ヘルペスウイルスが原因ではないかと疑われています。
    突然めまいが起こり、2~3日続きます。すかっりよくなるには1~2週間かかります。
    治療は抗めまい薬、制吐剤、で症状を軽くし、回復を待ちます。
  • メニエール病
    内耳の中を流れている内リンパという水が増えてしまう(内リンパ水腫)ことが原因です。
    なんらかのストレスがかかることで、水がさらに増え、症状が発作的に起こります。この発作は繰り返し起こり、一回の発作は数分~数時間続くこともあります。
    突然めまいが起こり、2~3日続きます。回復には1~2週間かかります。

脳(小脳や脳幹)

  • 脳卒中(小脳・脳幹の脳梗塞と脳出血)
    めまいの原因として、多くはありませんが最も危ない病気です。
    多くの場合は突然のめまいに加えて、ものが二つに見える(複視)、しゃべりづらい(構音障害)、顔や手足が動かしづらい(失調・麻痺)、しびれる(感覚障害)、などの症状を伴います。また、じっとしていればすぐおさまる良性発作性頭位めまいと違って、持続しやすい点も特徴です。
    しかし、例外もあります。一過性脳虚血発作という、脳への血流が低下し脳梗塞になりかかった後しばらくして血流が改善する、という発作では、めまいが短時間で改善することがあります。これは脳梗塞の前兆ですので気を付けなくてはなりません。
  • 片頭痛によるめまい(前庭性片頭痛)
    片頭痛のある方にめまいが起こることがあります。
    これは数分~数日にわたっておこるめまいで、頭痛に関連して起こることもあれば、まったく関係なくめまいだけが生じる場合もあります。
  • それ以外の脳の疾患
    脳腫瘍、脳炎、薬による中毒などもめまいの原因となります。いままでの病気や服用している薬について、症状の特徴について調べた上で注意深い診察と、場合によってCT・MRIなどの検査を行って診断します。

しびれ

Numbness

しびれの種類

しびれを起こす原因はたくさんあります。
皮膚~末梢神経~脊髄~脳のどこかに異常を生じるとしびれが起こります。どこに異常があるのか、しびれのある場所・範囲から大体の推測をし、MRIなどの撮影を行って診断していきます。
その中でも、原因として最も怖い脳卒中についてご紹介します。

脳卒中について

脳卒中とは、突然脳に障害が起こることを表す言葉です。
その原因は脳出血くも膜下出血脳梗塞の三つがほとんどです。
脳卒中、脳出血・くも膜下出血が脳の血管が破れる事によって起こり、脳梗塞は脳の血管が詰まって起こります。脳梗塞は、脳血栓脳塞栓に分けられます。
脳の中にある細い血管が傷んで破れる事で、脳出血となります。脳の中の細い血管が傷む原因は高血圧と老化がほとんどです。高血圧が長く続くと、その圧のため血管が変性して壊れてきますし、老化によっても細い血管がもろくなって変性し、壊れてきます。
脳の外にある比較的太い血管の一部が膨らみ、動脈瘤となった部分が原因になります。動脈瘤とは文字通り動脈にできたコブのことです。この動脈瘤が突然破れ、血液が一気に脳の表面に広がります。これがくも膜下出血です。原因である動脈瘤ができる大きな原因は遺伝、高血圧、喫煙です。
痛みを感じる神経は脳の中にはなくて、脳の表面にあります。ですから脳出血は痛みがない場合も多く、突然麻痺や意識障害などがおこります。 これに対して、くも膜下出血は痛み神経のある脳の表面に出血が一気に広がるため、殴られたような突然の頭痛で発症することが特徴です。
脳血栓は動脈硬化によって脳の血管がつまり、その先が虚血となって脳が死んでしまう状態です。
動脈硬化が原因ですので、動脈硬化を起こす状態、つまり高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満、喫煙といった、生活習慣病すべてが原因となります。脳血栓の予防にはなによりも生活習慣病を予防・治療することが大切です。
脳塞栓は脳血栓とは全然違う原因でおこります。これは不整脈などの心臓の異常が原因となる脳梗塞です。
特に多いのは心房細動という脈がバラバラになる不整脈です。この不整脈がおきると心臓はちゃんとした収縮ができず、中で血液がよどんでしまい固まりやすくなります。ここでできた血液の塊が心臓から飛び出し、運悪く脳の血管を詰まらせてしまうのです。この怖い心房細動は生活習慣病がなくても起こる不整脈で、脈が不規則でバラバラになります。
脳塞栓にならないようにするためには、心房細動がないか心電図などで時々チェックをして、もし心房細動があれば脳塞栓の予防薬を飲むことが必要です。心房細動は自分でチェックすることもできます。血圧を測るときなどに脈がバラバラになっていないか、また手首の脈を自分で確認する事もできます。時々チェックしてみるのもよいでしょう。

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